ICL・IPCL(有水晶体眼内レンズ)
ICL・IPCL (有水晶体眼内レンズ)
ICL・IPCL手術は、眼球内に有水晶体眼内レンズ(フェイクキックIOL)を移植して近視や乱視を矯正する治療法です。
当グループでは「ICL(Implantable Collamer Lens)」と「IPCL(Implantable Phakic Contact Lens)」の2種類の有水晶体眼内レンズを取り扱っています。
IPCLには老眼対応可能な遠近両用の多焦点タイプのレンズがあります。
以下の患者様におすすめの治療法です。
- 眼鏡やコンタクトの煩わしさから解放されたい方
- ドライアイの為コンタクトやレーシックができない方
- 強度近視や乱視の為レーシック適応外の方
- 角膜を削るレーシックに抵抗のある方
- レーシックの適応検査で不適応と診断された方
特徴
角膜を削らないので術後のリスクが少ない、
見え方の質が良いICL(眼内コンタクトレンズ)手術は、視力の回復手術としてレーシックと比較されます。レーシックは角膜を削って近視や乱視を治療しますが、ICL手術は角膜を削らずにレンズを挿入する手術です。そのため、レーシックで一部見られる「近視の戻り」がありません。さらにレーシックに比べコントラストの感度が良好です。
強度近視や乱視矯正にも対応可能
レーシック手術では、強度近視や乱視、角膜の厚さや形状の問題で手術適応が難しい場合がありますが、ICL手術では視力矯正できる度数の範囲が広く強度近視や乱視にも対応でき、角膜の厚さや形状に問題があっても治療することができます。
ずっとお手入れ不要。取り出すことも可能
目の中のレンズは、くもったり汚れたりしないので、日々のお手入れやメンテナンスは不要です。災害時やスポーツをする時など眼鏡やコンタクトレンズ目の中でゴロつきを感じることもありません。治療後に必要が生じた場合はレンズを取り出して元の状態に戻すことが出来ます。
目にやさしい生体適合性の高い素材
目の中に入れるレンズは、ソフトコンタクトレンズのような柔らかい無色透明の素材です。有害な紫外線をカットする機能もあります。半永久的に使用可能です。
手術時間、両眼10~15分で日帰り手術
手術時間は両眼で10~15分。
ICLとは?
ICLとは、眼内コンタクトレンズ治療に用いられるレンズの「インプランタブルコンタクトレンズ」を略した呼び方で、有水晶体眼内レンズと呼ばれることもあります。
目の内に直接レンズを入れることによって視力を矯正する治療法で、度数の幅も広く、強い近視や乱視の方にも適しています。
将来白内障になった時や見え方に変化が起こり、他の手術を必要とする場合などレンズを取り出すこともできるのが大きな特徴です。
ICLはHEMAとコラーゲンの共重合体素材「コラマー(Collamer )」で作られています。「コラマー」は含有するコラーゲンにより、マイナス荷電を帯びており、タンパク質などの粒子が沈着せず、長期にわたって眼内で安定する、非常に生体適合性(体内にレンズを挿入しても異物と判断されにくい)のよい素材です。
≫ ICLについて詳細
※彩光会グループはSTAR SURGICAL社のICLレンズを使用しています。
IPCLとは?
IPCLはEyeOL社から2014年に発売された新しい後房型の有水晶体眼内レンズです。2017年にヨーロッパでCEマーク(=安全性を認められたもの)を取得。全世界40カ国以上で20万件以上の実績があり、日本では2015年より使用実績があります。
ハイブリット親水性アクリルと呼ばれる素材で作られています。ハイブリット素材を採用したことにより、タンパク質などの粒子が付着しづらく新しい技術によって、コラマー素材よりもレンズ表面構造がスムーズでクリアなため、見え方の質もいいことが証明されています。
眼内でレンズを安定して固定するため6つの支持部をもつ構造をしており、さらに房水の循環を促進する7つのホールが設置され、白内障や緑内障の発症予防に考慮され安全性を向上させています。
IPCLには40才以上の老眼用として多焦点IPCLもあります。回折型3焦点構造で近方加入度数はいくつかあり、選択することができます。いずれにしても遠方に50%、近方に30%、中間に20%のエネルギーが配分されます。
個々のライフスタイルにあわせて優位眼(効き目)に単焦点IPCL、非優位眼にのみ多焦点IPCLを挿入する選択肢もあります。詳しくは担当医師にお問い合わせください。
彩光会グループのICL・IPCL手術の5つの大きな特徴
- 1ICL認定医による手術
- 加藤祐司理事長は様々な手術も経験豊富ですが、ICL手術の経験も豊富で、ICLを行うことができる医師を認定するためのインストラクターの資格も有しています。
- 2最大限不安を取り除く努力をしています。
- I C L(眼内コンタクト)治療は通常、点眼麻酔で手術をおこないます。
点眼の他、全例前房内麻酔も使用しより痛みを感じづらいよう工夫しております。
更に彩光会グループでは新たな取り組みとしてご希望の患者様には低濃度笑気ガス麻酔を併用しています。程よく力が抜け、リラックスできる状態になります。
ガスを止めるとすぐに麻酔効果はなくなります。手術が怖い、不安という方におすすめの麻酔方法です。希望の患者様には追加料金を頂かず、おこなっております。
- 3手術時間が短時間、実質メスを入れてからの所要時間は平均両眼で10分程度
- 手術時間は短時間なので緊張する時間も半減できます。
不安を感じている患者様には医師から積極的に声掛けも行っております。
- 4ICL挿入後、万が一白内障や眼底疾患など他の疾患が出てきた場合でも当院でしっかりフォローすることが可能です。
- 当グループは全医師専門医資格を有している医師が常駐しているため、万が一他の疾患がでてきた場合でもしっかりとフォローすることができます。
- 5手術当日と翌日は送迎もおこなっています。
- 手術直後は瞳を開いている影響で見えづらくなっています。手術当日の帰り送迎、翌日もご希望の患者様は送迎をおこなっています。
手術方法
手術は点眼と前房内麻酔を併用しておこないます。
両眼約10~15分程度で終了します。
- 散瞳剤点眼で瞳孔を開き、点眼麻酔を行ったのち、黒目と白目の境目に数ミリの創口を作成。その際前房内麻酔もおこないます。
- 創口から小さく折りたたんだICL・IPCLを挿入して、虹彩と水晶体の間に固定。
- 切開創は糸で縫合することなく、眼内圧により自己閉鎖します。
- レンズは特別な手入れをしたり取り出したりする必要はなく、半永久的に眼内で安定します。
適応条件
- 適応条件
-
- 年齢21歳から45歳位まで
- 中等度の近視から強度の近視(度数約-3.00Dから-18.00D位まで)
※慎重適応:-15.00D以上 - 乱視の度数が約4.50D(近視性乱視)まで
- 過去1年の近視の度数が安定して変動が0.50D以内であること
- 白内障、緑内障など他の眼疾患がないこと
- 禁忌 (手術ができない場合)
-
- 散瞳不良の方、前房隅角の狭い方
- 妊娠中又は授乳中
- 目の病気のある方(白内障、緑内障、網膜疾患、虹彩/ぶどう膜炎、水晶体亜脱臼、偽落屑症候群など)
- 重篤な全身疾患をお持ちの方(重篤な糖尿病、膠原病など)
- コラーゲンに対する過敏症
- その他、全身的、眼科疾患を伴うこと等を理由として医師が不適当と判断した症例
手術のリスクと合併症
- 手術直後のかすみ・ぼやけ・まぶしさ・異物感・しみる感じ・充血
手術直後より視力改善は体感できますが、手術直後は全体的にかすんだり、ぼやけたり、充血したりします。1週間ぐらいまでの間に安定してくる方がほとんどです。
- 結膜下出血
創口や白目の血管から出血して目が赤くなることがありますが、手術後1~2週間で自然に消失します。手術の結果や目への影響も心配ありません。
- 角膜内皮細胞の減少
通常の場合、手術時に平均で約3%の内皮細胞数減少が見られますが、その後は安定します。
- ハロー・グレア・光のにじみ
レンズの構造上、日中も夜間も光がにじんだり、光の周囲がぼやけて見えたり、周囲に光が入って見えたりすることがあります。やや残る場合もありますが、しばらくすると気にならなくなる方がほとんどです。
※ ICLの有効光学部径が角膜面で7.30mm相当(-12.0D以下の場合)あるので、暗所瞳孔径が大きい方でも レーシックに比べるとハロー・グレアがでにくいとされています。 暗所ではコントラスト感度が低下しがちなレーシックに比べると高次収差も少なく、網膜像の縮小がないこと などから、コンタクトや眼鏡に比べて暗所・夜間視力が向上する場合もあります。
- 老眼(老視) (※概ね40才以上の場合)
手術を受ける・受けないにかかわらず、40歳頃から加齢に伴う調節力の衰えにより「手元が見にくい」といった老眼の症状がではじめます。その場合は近用眼鏡(老眼鏡)等を適宜に使用してください。
まれに起こる治療が必要な合併症
- 眼圧上昇/高眼圧
眼圧上昇がみられた場合、その程度によって降眼圧剤の点眼や内服を一時的に追加します。(発症率1%)瞳孔ブロックが原因となる場合にはレーザー虹彩光凝固をおこなうことがあります。
- ICLサイズの不適合、度数ずれ、位置ずれ
ICLと水晶体の間隔が狭すぎたり(=Low Vault)、逆に広すぎたり(=High Vault)した場合、ICLが偏心固定した場合、軸が回転してしまった場合、手術後に過矯正あるいは低矯正となった場合などには、サイズや度数の違うICLへの入れ替え、位置修正などの再手術が必要になることがあります。(レンズの交換・摘出1.5%)
- 術後眼内炎
ごくまれに手術後の感染性眼内炎を発症したケースが報告されています。(発症率0.02%)もし発症した場合は抗生剤の内服や点滴、程度によっては前房洗浄やICL摘出をおこなうこともあります。
- 白内障(水晶体の混濁)
視力に影響しない程度のものであればそのまま経過観察をします。もし進行して視力障害を生じた場合はICLを摘出して白内障手術をおこないます。(発症率2%、手術に至る率0.4%)
※ 白内障は加齢とともに60~70歳を過ぎると大多数の方にみられる病気です。もともと強度近視の人は、普通の人より10~20年早く白内障になりやすいので、ICL手術をしなくても白内障になりやすいという面もあります。
費用
ICL
眼内コンタクトレンズ (乱視なし) |
【片眼】330,000円(税込) 【両眼】660,000円(税込) |
---|---|
眼内コンタクトレンズ (乱視あり) |
【片眼】385,000円(税込) 【両眼】770,000円(税込) |
※挿入するレンズの種類により手術費用が変わります。
2023年1月改定
※3ヶ月間の検診代、お薬代も含まれます。
※手術前の検査料は別途5,000円です。
※医療ローンもご利用できます。
IPCL
乱視矯正度数なし | 【片眼】330,000円(税込) 【両眼】660,000円(税込) |
---|---|
乱視矯正度数あり | 【片眼】385,000円(税込) 【両眼】770,000円(税込) |
多焦点 乱視矯正度数なし | 【片眼】440,000円(税込) 【両眼】880,000円(税込) |
多焦点 乱視矯正度数あり | 【片眼】495,000円(税込) 【両眼】990,000円(税込) |
※挿入するレンズの種類により手術費用が変わります。
2024年4月改定
※3ヶ月間の検診代、お薬代も含まれます。
※手術前の検査料は別途5,000円です。
※医療ローンもご利用できます。
生命保険の取り扱いについて
ご自身で生命保険にご加入の場合、生命保険会社およびご契約内容によっては“屈折矯正術”の治療・手術を受けたということで、生命保険から保険金として手術代金の一部が支払われる場合があります。詳細につきましてはご加入の生命保険にお問合せください。